一条工務店i-smartⅡを建てて2年、むらさきと申します。
今回は我が家が地盤補強として、「H型PCパイル工法(既成コンクリートパイル工法)」を採用した理由、費用などをまとめます。
地盤補強についてまとめた記事はこちら。
基本情報
- 一条工務店 i-smartⅡ
- 築年数:約2年
- 延床面積:約30坪
主流はソイルセメント(柱状改良工法)
今現在の一般住宅の地盤補強はソイルセメントが主流です。
一条工務店でも基本はソイルセメントなので、何も言わなければソイルセメントになると思います。
ただ、懸念点が多く…。
ソイルセメントの懸念点
・固化不良:関東圏の土は火山灰を含むため、セメントの相性悪い?
・強度保障なし:現場施工のため、実際の強度は未知
・土壌汚染(六価クロム):家庭菜園をやる予定のため余計な心配はしたくない
家を建てたら地植えで植物を育てたいと思っていたので、六価クロムの影響を考えるのが面倒だったのもあり、ソイルセメント以外にしようと決めました。
H型PCパイル工法にした理由
六価クロムの影響がない地盤補強となると、小口径鋼管工法か既成コンクリートパイル法になります。
ざっと調べた感じだと、この2つに大きな差はなかったので、より価格の安い既成コンクリートパイル法を選びました。
さらに、パイル(杭)の種類に関しては、H型を採用しました。
H型PCパイルは、通常の円筒杭に比べて周面長が長くなるため、地盤との摩擦力が大きくなることから、より大きな支持力で建物を支えることができます。
関東圏ではあまり事例がなかったらしい
初め、営業担当の方にH型PCパイル法について相談したところ、
「ここのあたり(関東圏)では事例があまりなく、耐震計算上クリアできるのか(ちゃんと地盤補強できるのか)わからない」
とのことで。
本部に確認してもらったところ、OKが出て、無事に施工が決まりました。
PCパイル工法が採用しやすくなった!
そもそも事例が少なかったのは、
- 重機が大きく、狭小地には不向きであったこと
- 関東圏にPCパイル製造する工場がなく輸送が大変だったこと
があげられます。
ちなみに、北海道では土質の問題でソイルセメントが使えないため、PCパイル工法の事例は多いらしいです。
しかし、今では重機が小型化、関東に工場ができたので、関東圏でもPCパイル工法が採用しやすくなりました。
そのおかげで、計画段階では「ソイルセメントより高額になるかも」と一条工務店の営業担当さんには言われてましたが、実際の費用はソイルセメントとほぼ同額で済みました。
実際にかかった費用
PCパイル工法 82万円 + 残土処理 10万円 =92万円
ソイルセメントの時の見積もりが94万円(残土処理費含まない)だったので、ほぼ同額、少しお得に済みました!
まとめ
PCパイル法は、実際の施工を見ても、印のところに出来上がっている杭を打ち込んでいくだけなので、現場の技術力による強度差は生まれにくいかなと思いました。
騒音・振動はありますが、家を建てるうえでは致し方ないと思いますし、ソイルセメントのような粉塵はないので、近隣への影響も少なく済んだと思います。
また、コンクリートの杭を打ち込んでいるだけなので、もし売却して更地にする際にも原状復帰はしやすく、土壌汚染もないので資産価値も下がりにくいです。
さらに費用も高くなく。
これから家を建てる方で地盤補強が必要な場合は、H型PCパイル工法、かなりおすすめです!